アスリートなら知っておきたい、膝の重大なケガ「不幸の三徴」を...
2026/07/11
アスリートなら知っておきたい、膝の重大なケガ「不幸の三徴」をご存知ですか?
今回は、スポーツや転倒事故などで発生する、膝の複合損傷(不幸の三徴)について解説します。
● 不幸の三とは?
膝にある主要な3つの組織が、同時に損傷してしまう複合損傷のことです。
① 前十字靭帯損傷
② 半月板損傷
③ 内側側副靭帯損傷
※昔は内側半月の損傷が多いとされていたが、近年外側半月板の方が多いとされる
この3つが揃うと、回復には手術と長期のリハビリが必要となる、非常に重篤なケガです。
● 受傷原因:ニーイン・トゥーアウトのメカニズム
多くの場合、「ニーイン・トゥーアウト」(つま先が外を向き、膝が内側に入り込む姿勢)の状態で強力な負荷がかかることで発生します。
解剖学的には、大腿骨に対して下腿(すねの骨)が外側にねじれ(外旋)、膝関節が内側に折れ曲がる(外反)アライメントを指します。
つまり内股&捻じれ状態!
この不良姿勢のまま着地や切り返しを行うと、膝には以下のような強烈な機械的ストレスが同時に加わります。
内側への「牽引ストレス」
膝が内に入ることで、内側側副靭帯が急激に引き伸ばされて損傷します。
外側への「圧縮ストレス」
大腿骨と脛骨が強く衝突し、挟み込まれる形になるため、半月板(特に挟まれやすい外側半月板や、内側アライメントの破綻に伴う内側半月)が強く圧迫されて損傷します。
前方・回旋への「剪断(せんだん)ストレス」 下腿の外旋と前方向への強いズレる力が加わることで、膝の前後・回旋の安定性を担保している前十字靭帯が耐えきれずに断裂します。
このように、一つの不良動作によって「引き伸ばす」「挟み込む」「ねじる」という3つの異なる方向への破壊力が同時に働くことが、不幸の三徴を引き起こす構造的な理由です。
● 受傷から競技復帰まで
復帰までには、およそ12か月、またはそれ以上かかることもあります。
内側側副靭帯:固定と安静(保存療法)で治癒を目指すことが多い。
半月板:手術による縫合、または切除。
前十字靭帯:腱の移植とボルトでの固定(再建手術)。
この長期間の離脱を防ぐためにも、予防が何より重要です。
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